Konaおじさん’s blog

もっと自由に生きよう

不思議の国「トルクメニスタン」

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 仕事の関係で中央アジア独裁国家トルクメニスタン」に2017年と2019年の2回、訪れるチャンスに恵まれた。

 トルクメニスタンは本当に不思議な国だった。昔は旧ソ連に含まれていたが、現在は完全な独裁国家である。天然資源が豊富な国なので、光熱費や教育費、住居、医療費(一部は負担)などはすべて無料。空港は大統領の名前が付いた、恐ろしく豪華な作りで煌びやかであるが、利用する人が殆ど居ない。しかも空港内の照明の明るさが半端でなく明るいので、目がしばしばしてしまうほどだ。空港の通路には売店やショップのようなものは全くなく、ただ延々と歩く歩道が続いている。


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 空港からアシガバッドの市内に向かうと、これまた風景が他の国とは全く異なる。先ず建物は全部「白色」で統一されていて、広告や看板などが一切なく、また人がほどんど居ないのだ。白い大きな建物はどうやら住居のようなのだが、人気が全く感じられない。たまに道端に居るのは、軍人らしき男性だけである。クルマもほとんど走っておらず、閑散としている。


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 仕事の合間に宿泊先から歩いて30分くらい先にあるスーパーマーケットに行ってみた。スーパーマーケットに向かう途中、民族服を着た女性が道端の掃除をしていた。よく見ると花壇や芝生の手入れをしている女性が結構いることに気づいた。

 スーパーマーケットの吹き抜けは非常に豪華な作りで、モスクのような雰囲気で煌びやかであるが、やはり人気が殆どなかった。

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食品売り場はとても充実していて、食料品から、洗剤、鮮魚、肉類に至るまで、品数が豊富だったが、買い物をしている人はやはり少なかった。
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野菜類は全て量り売りのようで、新鮮な野菜がぎっしりと並んでいた。肉類や魚も購入したい分だけ、スタッフに頼んで購入するシステムのようだった。値段はどれも驚くほど安かった。
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アシガバッドの夜の風景がこれまた独特で、有り余る電力を使うためなのか?街中の建物に電飾やネオンサインのような仕掛けがしてあり、趣味の悪い「ビカビカ」ネオンサインの街に変わってしまう。

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もし、トルクメニスタンの若者が日本に留学か何かで来て、日本の高速道路脇の「ラブホテル」のネオンサインを見たら、間違いなく「故郷トルクメニスタン」を思い出し、涙するような気がする(笑)


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しかもこのネオンサインは色がどんどん変わり、忙しく変化するのだ。紫からグリーン、黄色、オレンジ、青、白、赤と言うように15秒から30秒おき位に、目まぐるしく変化し、夜が明けるまで「ネオンサインの不思議な光景」は続くのだ。


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最初はモノ珍しくて写真や動画を撮りまくっていたが、半月も滞在していると、この「ビカビカネオン」も飽きてしまい、ただボッーと眺める自分が居た。

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 例のスーパーマーケットの屋上にトレーニングジムがあった。ボクは仕事の合間にほぼ毎日ここにトレーニングに出かけた。ここのスタッフたちは、どこかあか抜けていて、「欧州やアメリカへの強い憧れ」のような雰囲気が満ち溢れていた。仲良くなったトレーナーの男性が「闇ルートで両替しないかい?」と持ちかけてきた。レートは正規の3倍だった。聞くと「自国の通貨で貯金をしても、ある日突然紙切れ同然になる可能性」があるので、貯金は「ドル」でしたいとのことだった。当然違法だが50ドルほど両替してあげたら、嬉しそうに微笑んでいた。


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 トレーニングジムのフロントスタッフは皆「エキゾチックな美人」ばかりだった。白ロシア系やアジアとの混血で魅力的な女性ばかりだった。


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 その中で英語が唯一出来るフロントスタッフのELAと仲良くなった。アクセントは解りにくい英語だったけれど、流暢に話す英語は聞けば独学とのことだった。ボクはこのELAと仲良くなり、ほぼ毎日スーパーマーケットの中にある色々なレストランでランチを共にした。「外国に行きたい」それが彼女の夢だった。スマートフォンで過去色々な国に行った写真を見せて上げると「食い入るように」写真を見ていてた彼女の姿が今でも忘れられない。

 コロナウイルス騒動の昨今、ELAやトルクメニスタンの人々は元気でやっているだろうか?